床下に陥没が…!  

ホームページへ
 
   


木造2階建て、築25年の吹田市の実家に実母が一人で住んでいます。
台所の排水が悪かった為、近くの工務店に床下収納庫を外して床下を点検してもらったところ、大きな陥没が起こっていました。びっくりして和室の畳を上げ床下を点検してもらったら、台所下より酷くはないが陥没がありました。
近所の人に聞いた話では、土地購入前現地は3区画の分譲住宅地で造成業者が多くの建築廃材を埋めていたと言う話でした。
建てた業者は既に倒産してしまっているので、どこへ相談しようかと思っていたところ、ホームページを見て調べて、電話しました。
内部土間の陥没で建物が沈下してしまっているかも・・・一度見に来てほしいのですが。


現場視察
立地条件的には山の裾地付近を平らにした様な場所に位置している。
建物内部を点検すると、壁紙に亀裂が若干見受けられた。台所床下は、想像した以上に陥没(土間レベルより300mm〜500mm)しており、束石が完全に外れていた。
建物外周は基礎開口部に若干のクラックが見受けられるが、布基礎にも関わらず損傷は少なかった。
…………………
建物外周の調査可能箇所3ポイントと建物内部の台所床下収納庫・和室の2ポイントの計5ポイントにおいて地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験)及び建物外周水切り下端の簡易レベル測定を提案しました。

調査実施
上記調査提案にてご了解頂き、地盤調査とレベル測定実施。
地盤調査の結果、各ポイントとも表層部で若干のガラを含んでいたが、殆ど平均的に深度約5mまで砂質土主体の軟弱地盤であった。
レベル測定の結果、一番高い測点を±0とすると最大で25 mm の不同沈下が認められた。

調査地の基礎形状は布基礎であったが、陥没は殆ど土間の部分で起こっており、布基礎底版下の土だけで建物を支えている状態という非常に稀なケースであった。(通常であればもっと不同沈下が酷くなるケースである。)

?


対策案提出陥没=水の侵食で土の間の砂質土が下に流され隙間が発生して起こる現象につき、今の現状で放置しておくと更なる水の侵食で陥没が酷くなる可能性がある為、まずは配管のチェック及び改修を早急にする事を提案しました。更に、建物外周と内部基礎下をめがけ深度5mまで薬液注入工法を用い陥没部及び隙間へ半永久的に残るセメント系固化材をポンプで圧送し充填させる事で再沈下を防止する事を提案。
また、現状建物周りは土の状態で植栽等も多く植えられている事から、建物に近い木の撤去及び土の部分をコンクリートで覆い、雨水等の浸透を人為的に防ぐ事を提案した。
見積もり金額が総額600万円程度の施工金額となった為、改修して住むか建て替るかとの比較検討中。

           
 
Update:2005/6/30
NPO法人住宅長期保証支援センター
〒540-0012 大阪市中央区谷町1-7-4 MF天満橋ビル 5階
TEL:06-6941-8336 FAX:06-6941-8337   E-mail:info@hws.or.jp