築100年の民家 劣化耐震診断事例   

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Q:昨年田舎暮らしを計画して、K町に築約100年の家を購入しました。   
本格的に住むにあたり、耐震性や耐久性を調べていますが、一度専門家の意見を 伺い、リフォーム計画を立てたいので、診断をお願いしたい。



A:会員数名と現地の調査診断を行い、報告の抜粋を掲載します。

  1. 建物について  築100年程度の建物であるが、屋根が合掌で軽く、家の形も 方形であり、外力によるねじれは少ないと考えられる。 よって、地震の外力による影響は小さいものと判断できる。  ただし、現在の建築基準法で規定される耐震壁は存在しませんが、差鴨居も大きく、 全体的に安定した構造といえます。床下の空間は広く換気は問題ないと判断します。
  2. 耐震改修方法案を下記のように提案いたします。 @ 主柱のみ足元を固める。(束石から柱が外れないようにする。) A 床下で柱と柱を合板、または2X6材などで結ぶ。 B 2F床を「剛」とするために、構造用合板などを張る。 C 建物の四隅に耐震壁を新設する。北東の部屋(味噌小屋の通路となり)の押入れを通路側からの使用にすることで、耐力壁になる。 D 小屋組みをワイヤーとターンバックルを用い固定し、外に開かないようにする。 E 柱が床下で欠損している部分は、切断の上、継ぐ。
  3. 耐震補強について 耐震壁として新設する壁は構造上重要であり、施工上の精度が求められます。 耐震改修工事の中で構造的に重要である部分は、専門の職人による施工を必要とします。



           
 
Update:2006/5/10
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